先生からのメッセージ

北京でいただいた教育相談11 定期テストの得点がよくない

2013年10月18日

子どもは日本人学校中学部に通っています。期末テスト結果も1学期の成績も、よくありませんでした。夏休みにしっかり復習するように言いましたが、なかなか言うことを聞きませんでした。2学期の中間テストも散々な結果でした。親に反抗するようにもなってきましたし、どうすればよいか困っています。

 

お子さんにとっても耳の痛い話でしょう。どのお子さんも「今の成績に100%満足している」ことはないからです。みな「そりゃ、もっといい成績をとりたい!」と願っているはずです。しかも「できるだけ面倒なことをせずに」です。そういう気持ちでいるときに「親から『勉強しなさい』と言われたくない」のです。

 

本当にお母さんって大変ですが、さて、もう間もなく2学期期末テストです。早急に、お子さんときちんと話をする機会を設けて、その場で“2学期期末テストの目標点”を設定してみてください。

 

事前に1学期の期末テストと2学期の中間テスト結果を一覧にして書き出しておきます(まさか、知らないということはありませんね? それは問題ですよ!)。そして、それぞれの科目について「お母さんは、あなたに○○点とってほしい」という希望を伝えます。同時にお子さんにも、自分で目標点を考えさせてください。目標というより、「あなたは何点とれるの? 」と聞いてみて、出てきた答えで構いません。

 

その、お子さんの申告した点が、あまりにも低い場合は問題ですが、前回の中間テスト得点を各科目とも5点以上上回っているのならば、それを目標点としてしまいましょう。「そんなに低い点?」と思われるかもしれませんが、急に20点も30点も得点を上げろと言っても、子どもは反発するだけです。それより、大事なのはここからです。

 

じゃあ、この目標点めざして、自分で考えて勉強しなさい。お母さんは口うるさく言わないようにするから。約束する。それで、もし全部の科目で目標点を超えることができたら、次も自分の好きなやり方で勉強していい。ゲームもケータイもやっていい。ただし、目標点を超えられなかったら、次の期末テストまで○○は禁止にするし、勉強時間や勉強のやり方も、お母さんの言うとおりにしてもらう。

 

きっとお子さんは、これまでより力を入れて勉強すると思います。何せ、その目標点は「これなら、がんばれば何とかなる」と自分が申告した点数ですから。しかも、その目標点をクリアすれば、お母さんにうるさく言われることがないという、素晴らしい自由が手に入るのですから! その上、目標に達しなければ、ケータイを取り上げられてしまうかもしれないのです。

 

もし、勉強のやり方をどうすればいいのか困ったら、聞いてくれれば、アドバイスはしてあげる。お母さんが“いい”と思うやり方しかわからないけど。」このような調子でいつでも協力する準備はしていてあげてください。

 

あとは、勉強に関しては本当にあれこれ言わず、お子さんに任せてしまいましょう。いろいろと目について言いたくなっても、グッと我慢してください(これが、いちばん辛い!)。

 

期末テストが、目標点を全部クリアしていることを祈ります。そうなっていたら、お子さんを存分にほめてあげてください。もしクリアしていない科目があったら、それまでの過程で問題があると思われる部分を指摘してあげてください。そして、改善方法を提示して、約束どおり実行させるようにしましょう。そしてまた次の期末テスト目標点を話し合い、少しずつハードルを上げていくようにしてください。

ページの先頭へ戻る