早川 千信 先生
2008年2月2日
一之瀬泰造という戦場カメラマンがいます。1970年代にベトナム戦争・カンボジア内戦を追い続け、当時ポル・ポト派の勢力範囲で入ることのできなかったアンコールワットの撮影に挑戦し、わずか26歳で帰らぬ人となってしまったなんともドラマチックな人。学生時代に彼のことを知って以来、彼が魅せられたアンコールワットを見てみたいという長年の思いが叶ったカンボジアの旅を今回は紹介していきます。
今回の旅は、目的地であるカンボジアだけではなくちょっと欲張ってタイも楽しんじゃおう!ということでタイから陸路で行ってみることにしちゃいました。旅は時間をかけたほうが面白いかもという安易な考えと、旅費をケチった結果が…。
バンコクから早朝6時の列車に乗って早速カンボジアとの国境に向かう。始めは目新しい景色や人々の様子を楽しんではいたものの、公園のベンチの方がまだましかといえるような木製直角の座席に座ること6時間、おまけにガタガタ揺れ、まさに我慢大会。荷物も心配だし、列車の音の大きさに寝付くこともできず、お尻の皮がめくれてるんじゃないかと疑いたくなるような痛みと格闘しつつ、一度立ったら二度と座ることのできなそうな満員の車内でひたすら我慢、我慢。
お腹が減ってきたと思ってたら、おっ!食べ物を持って売り子が車内にやってきた…。た、頼むから車内でドリアンを売らないでくれ!!その臭いでとたんに食欲も失せてしまった…。でも、なんとかカンボジア国境まで辿り着き(しかし、6時間も乗って国から国へ移動するような長距離の列車で100バーツ/日本円で300円強とは…。安いっ!)お昼ご飯を食べながらビザの手続きを待つこと1時間。ようやくビザをゲットし国境を超え一息ついたところで、雨(またぁ!?)が降り始めた。
※次回は国境の町ポイペトからアンコールワット遺跡のある町、シュムリアップまで移動します