先生からのメッセージ

北京でいただいた教育相談1

2011年9月27日

小6のわが子に、いつから中学英語の勉強を始めさせるのが最適でしょうか。

 

 私は、小6の11月あるいは12月あたりから始めるのがよいと考えています。
 高校入試の試験科目は、ふつう英数国の3科目もしくは理社を含めた5科目です。この中で、国・数・理・社については、だれもが小学校から勉強してきた科目です。英語だけ中学1年から学習し始め、たった3年足らずの学習で入試を迎えます。帰国子女の入試はだいたい中3の11月から始まりますから、中1進級時から英語の学習を始めた生徒はたった2年半で入試を迎えることになります(しかもこの時点で、学校では中学範囲の学習を終えていません)。
 高校入試のための英語は、「過去形」「不定詞」「関係代名詞」のような単元学習を一通り終えた後、総合問題を解くスキルも身につける必要があります。自身の志望校の過去問題を解くためにも、事前に中学範囲の学習を終えておかなければなりません。この期間をどれだけ確保するかがカギとなりますが、私の経験上、最低3ヶ月は欲しいところです。
 では、逆算してみましょう。中3の11月に受験するお子様は、その前の3ヶ月間、つまり8・9・10月が総合問題を練習する期間になりますから、いわゆる塾の「夏期講習会」より前に単元学習を終えておくことになります。ということは、中1の4月スタートでは、2年とちょっとで3年分の単元学習を終了しなければなりません。たいへん速いカリキュラム進行となり、負担が大きすぎます。

 

 言い忘れましたが、私立高校入試においては、英語は高校範囲まで出題されます。ある程度の私立学校になると、受験生に求める英語力は英検2級(=高校卒業程度!)であることはもはやご存知かと思います。
 これでは、中1に上がってから英語学習を始めたのでは、到底間に合いません。とはいえ、小6の1学期から「高校受験に向けた勉強」というのも、子ども自身が「ピンと来ない」と思います。中学生になることを意識し始めた2学期あたりがちょうどよいと言えます。小6の11~12月から高校入試に向けた英語の学習を始め、単元学習を終えるのに2年半強。そこから3ヶ月以上の期間を総合練習にあてる。子どもにも無理ないスピードで進められ、これが最適であると実感しています。

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