先生からのメッセージ

北京でいただいた教育相談7 漢検・英検などいろいろな検定

2012年8月1日

漢検・英検などいろいろな検定がありますが、受けたほうがよいでしょうか。

 

私たちがこれまで塾で指導してきた経験から言えば、答えは「絶対にやったほうがよい」です。特に、小学生~中学生の漢検と、中学生の英検です。

 

漢検 漢字は、文部科学省の指導要領で学年配当が定められています。しかし、新聞や本、その他印刷されたもの全て、手にすれば漢字を目にします。つまり、日本人として漢字はまったく未知のものではありませんから、なじみやすいのです。実際にお子様も、「まだ習っていないのに読める・書ける」漢字が一つや二つでなくあるでしょう。 ポイントはここにあります。なじみやすい分、自学しやすいのです。 一時帰国された際に、書店で漢検用の教材を購入していただき、「1日に2ページ」というような計画を立てて進めることが自分の力だけでできる、というのが漢字の学習なのです。 漢検の受検機会は1年に3回あります。できれば小学生のうちから、休むことなく毎回受検していくのをお勧めします。国語力アップにつながり、何より学習習慣づけの一環として役立ちます。 ちなみに私の過去の教え子に、小学5年生で3級(※中学修了レベル)まで合格した子がいます。中学受験をして、見事「難関校」に合格・進学していきました。テストには必ず出題される漢字と語句関連の問題(部首・画数・筆順、送りがな、類義語・対義語、四字熟語、熟語の構成など)にはめっぽう強かっただけでなく、早くからコツコツやっていたおかげで、読解力も高いものを持ち合わせていました。これに、入試に向けた受験の訓練を積み重ねることにより、成功を収めることができたと考えています。

 

英検 中学生になると、検定もののメインは自然と英検になります。多くの公立高校では、英検3級(※中学修了レベル)以上を取得していることが必須ともいえる状況にあります。私も、せめて3級までは受験生の最低限の“標準装備”として取得しなければならないと思います。 理想は2級(※高校修了レベル)です。というのは、いわゆる「難関校」とよばれる高校の入試でも、英検2級よりも難しい問題を出す学校はほとんどなく、2級を合格する力があれば、大体すべての高校の入試問題に対応できると言えるからです(※慶應湘南藤沢高<帰国>など一部の入試はこの限りではありません)。 また、海外生ならではの話ですが、神奈川県の鎌倉学園や桐蔭学園では、英検2級取得を条件とした海外生対象の書類選考入試を実施しています。極端に言えば、英検2級を取得していればテストを受けずに海外にいて合格がもらえ、他の学校の併願も可能という魅力的な入試です(※日本人学校生に限る。インター生は準1級の取得が条件)。 しかしながら、中学生で英検2級合格は、相当ハードルが高いのも事実です。どうすれば合格が得られるでしょうか。 カギはずばり「語彙力」、そして努力です。 数多くの単語・熟語を覚え、身につけていくことにより、合格が可能になります。英検には、文法力はそれほど必要ありません。 ですから、先の漢字と同じように、自学がかなり重要になってきます。英検用の教材、それも単語・熟語に特化したものを購入していただき、「1週間に50個覚える」という作業を毎日の学習に組み込むのです。毎朝20分早起きすればよいのです。これを根気よく、コツコツ続けられた子が合格してきました。中学生にとっての、「10日で合格できる英検テキスト」はありません。 そのためにも、2級を目指す子は中学2年の10月までには3級まで取得しておきたいですね。ハードルが高くなる準2級と2級のために、その次の回の2月と、中学3年の6月と10月、計3回のチャレンジ機会を残しておくためです。

 

なお中学生にとっては、漢検・英検は学校の定期テストと日程が必ず重なりますから、そういった意味でも早期からの取り組みが大切であるのは言うまでもありません。

 

【お知らせ】 JOBA北京校では11月10日(土)に2012年度第2回漢字検定を実施します。 お申し込み受付期間は9月1日(土)~28日(金)です。 お問い合わせはこちらまでお願いします。

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