確かに、ご自宅で自力で中学入試のための学習を進めていくのは、ご本人ももちろんですが、ご家族の方(特にお母様でしょうか)のたいへんな努力が必要となることをお察しします。週間スケジュールのようなものを作っておられ、「×曜日の○時から○時までは△△の学習」のように管理していらっしゃる方も多いと聞いています。
めざしている学校の入試に「帰国子女枠入試」があり、なおかつ「一般入試に比べて易しい出題」の学校であるならば、現在の学習方法を続けられていても、合格する可能性はじゅうぶんあります。例を挙げると、次の学校になります。
男子校: 学習院中等科・聖学院(B方式)・立教池袋・逗子開成 など 女子校: 跡見学園・大妻・大妻中野(1回)・学習院女子・共立女子・実践女子学園(SJC)・山脇学園・立教女学院・湘南白百合(B)・日本女子大附属・横浜英和女学院・横浜女学院 など 共学校: 宝仙理数インター・桐光学園 など
これらの学校は、一般入試とは別の日程に帰国枠入試を実施しています。一般的には、受験用の教材の基本レベルの問題をしっかり得点できるように、繰り返し学習していくことが学習の中心になるでしょう。特に、国語では漢字・語句(ことわざ・慣用句)、算数では計算問題・一行問題の配点が多めだと言えます。 ただし、上記の学校の多くは12月・1月に帰国枠入試を実施していますから、一般入試に比べてやや早めにカリキュラムを消化する必要があることを申し上げておきます。 また、上記の学校を「すべり止め」にして、2月にいわゆる「難関校」を本命にしている海外生・帰国生も多くいますので、しっかり確実に、ミスなく得点していくことが必要になります。
注意していただきたいのは、上記の学校同様に、一般入試とは別日程の帰国枠入試を行っていても、入試問題のレベルが一般入試に近いという学校があります。これらの学校は、基本問題中心の出題ではありませんので、応用・発展レベルの問題まで解けるように準備しておく必要があります。たとえば、次の学校です。
男子校: 海城・攻玉社(1回)・桐蔭学園中等教育 など 共学校・別学校: 國學院大學久我山・渋谷教育学園渋谷・桐蔭学園・森村学園 など
これらの学校の場合、ご自宅での学習のみで合格を勝ち取ることは、相当な努力が必要であると言わざるを得ません。はっきり言ってしまえば、なるべく早い時期から中学受験の塾に通った方がよいです。お子様の場合まだ小学4年生ですから、習い事等の調整ができるのであれば今すぐに、もしくは小4の間は自宅でがんばられて、新小学5年となる2月には塾通いを始められるべきです。 もしご質問者様が、帰国子女枠の有無に関わりなく、一般入試と同じ日の受験をされる予定でしたら、なおさらです。
塾にはやはり受験に成功するためのノウハウがあります。プロ教師が教え、道標となる月例のテストがあり、何よりも志をともにした、同じ年齢のライバルたちと切磋琢磨できます。定期的に受験の情報を入手できるのも、海外では大きなメリットと言えると思います。